最近、人気が高まりつつある車中泊ですが、「どんな場所でできるのかわからない」「初めての車中泊におすすめの場所が知りたい」など、車中泊の場所で困っている人も多いのではないでしょうか? この記事では、車中泊におすすめの場所の選び方やスポットを解説します。また、車中泊の注意点・必要な持ち物もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
車中泊のメリット
はじめに、車中泊のメリットを解説します。車中泊には、以下の5つのメリットが考えられます。
l 自由な移動と柔軟なスケジュール
l 費用の節約
l 自給自足の快適さ
l アウトドア活動の便利さ
l 緊急時への備え
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
自由な移動と柔軟なスケジュール
車中泊では、ホテルや旅館などのチェックイン・チェックアウトの時間を気にせず、スケジュールを組むことが可能です。途中に渋滞などがあり目的地への到着が遅れる場合なども気にする必要がないのは助かりますよね。
費用の節約
2つ目のメリットは、費用が節約できることです。宿泊代がかからないため、同じ費用で1泊ぐらい多く旅行することも可能かもしれません。
自給自足の快適さ
最近ではポータブル電源を持ち歩いて、ソーラーエネルギーなどで電力を自給自足する人も増えています。エネルギーの自給自足も、車中泊の醍醐味のひとつと言えるのではないでしょうか。
アウトドア活動の便利さ
車中泊では気軽にアウトドアを楽しむことができます。テントなどを立てなくても良いので、大きな荷物もいりません。自然に囲まれた場所で綺麗な景色や星を眺めれば、心身共にリフレッシュできそうですよね。
緊急時への備え
車中泊ができる準備をしておけば、震災時など緊急時への備えにもなります。被災地から安全に移動ができますし、寝るところにも困りません。
車中泊ができる場所
メリットの多い車中泊ですが、どこでも可能というわけではありません。公式に車中泊が認められているのは、日本RV協会が定めたRVパークや、オートキャンプ場、シェアリングスペースなどです。ここからは、車中泊ができる場所をご紹介します。
RVパーク
RVパークとは、「快適に安心して車中泊が出来る場所」を提供するために、日本RV協会が定めた条件を満たし、認定された車中泊スペースのこと。2023年には全国で300か所を超えるRVパークが設置されています。
道の駅
道の駅は基本的には休憩施設であるため、宿泊のための利用は基本的に認められていません。しかし道の駅の中には、車中泊をOKとしている場所もあります。道の駅で車中泊をしたいと考えている方は、事前に車中泊の可否を確認しておきましょう。
オートキャンプ場
最近ではオートキャンプ場で、テントではなく車中泊をする人も増えています。キャンプ場での車中泊は、バーベキューなどの食事は外で、寝るときは車内でという良いとこ取りができます。
サービスエリア
サービスエリアも道の駅と同じく基本的には休憩場所のため、宿泊施設としての利用は禁止されています。ですので、サービスエリアで車中泊をする際には、マナーを守り迷惑をかけないように気をつけましょう。
パーキングエリア
パーキングエリアも、道の駅・サービスエリアと同じく車中泊を明確に可としているわけではありません。ですが、運転中どうしても眠気が……という場合などに限って利用した方が良いでしょう。
シェアリングスペース
車中泊専用の駐車場シェアリングスペースというものもあります。これは全国の空き地や駐車場を有効利用したいという目的で始まったサービスです。
車中泊をする場所を選ぶポイント
車中泊する場所を選ぶ際には、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。3つのポイントを解説します。
すぐに移動可能な場所
周囲の騒音が気になるときや、誰かから移動の依頼を受けたなど、何かあったときにすぐに車を移動できる場所を選ぶのがおすすめです。
地面が傾いていない場所
車中泊で意外と見落としがちなのが、地面の平らさです。傾斜がついている場所や足場が悪い場所に車を泊めてしまうと、いざ寝ようと思ったときに快適でなかったり、夜にトイレに行く際に危険が伴ったりします。
トイレに行きやすく足元が見える場所
暗くなってからトイレに行くことを考えると、なるべくトイレや電灯が近くにある場所を選んだほうが良いでしょう。暗い中での移動は足元が見えず危険ですし、防犯の観点からもあまり長い移動は避けるのがおすすめです。
おすすめの場所・スポット
ここでは、具体的に車中泊におすすめの場所やスポットをご紹介します。
【北海道】道の駅びえい「白金ビルケ」
出典:道の駅公式ホームページ「びえい「白金ビルケ」」
1つ目は、北海道上郡郡にある道の駅びえい「白金ビルケ」です。キャンプ行為は禁止ですが、近くに温泉施設などもあるため大自然の中でリフレッシュしたいという方におすすめです。
【営業時間】9:00~18:00(6月~8月)、9:00~17:00(9月~5月)年中無休(年末年始のみお休み12月31日~1月3日)※12月30日は午前のみ営業
公式サイト:https://biei-info.jp/
アクセス:北海道上川郡美瑛町字白金
【東北】道の駅「山口温泉きらら289」 (福島県)
出典:山口温泉(道の駅きらら289)
2つ目は福島県にある道の駅「山口温泉きらら289」です。こちらは名前の通り、温泉施設が併設されています。標高が500mと高いため、気温が低めなことに注意しましょう。
【営業時間】
・レストラン 11:00~14:00(月~金)、11:00~19:00(土)、11:00~18:00(日)
・物産館 9:00~19:00(水~月)、9:00~16:00(火)、9:00~20:00(土)
・温泉 10:30~19:00(月~金)、10:30~20:00(土)※火曜日は清掃のため休業
公式サイト:https://www.aizu-concierge.com/spot/1521/
アクセス:福島県南会津郡南会津町山口字橋尻1
【関東】道の駅「たくみの里」(群馬県)
出典:関東「道の駅」公式_道の駅「たくみの里」
3つ目は、群馬県にある道の駅「たくみの里」です。ここはRVパークとなっているため、安心して車中泊を楽しめます。車中泊は1泊・1台につき3,000円。料金には日帰り温泉施設『奥平温泉 遊神館』の入浴券も含まれています。
【営業時間】
9:00~17:00(12月~2月は16:00閉店)
(年末年始のみお休み12月31日~1月日)
アクセス:群馬県利根郡みなかみ町須川847
【北陸・甲信越】道の駅「マリンドリーム能生」(新潟県)
出典:にいがたグリーンツーリズム 道の駅「マリンドリーム能生」
4つ目は新潟県の道の駅「マリンドーム能生」。日本海が一望できる広場で、新鮮な魚介類のBBQが楽しめます。広場には隣接するRVパークもあり、有料で電源も使用できます。
利用料金
・1泊 2,000円/1台(トレーラー含む)
・電源(100V) 500円
利用可能期間
・3月下旬~11月末まで
チェックイン 当日10:00~17:00
チェックアウト 翌日~10:00
アクセス:新潟県糸魚川市能生小泊3596-2
【中国】道の駅「阿武町」(山口県)
出典:道の駅阿武町(株式会社あぶクリエイション)
5つ目は山口県にある道の駅「阿武町」。ここは世界遺産である萩城下町まで車で約20分という立地にあります。萩観光をしたいという人にはピッタリの場所です。
利用料金
・RVパーク:1泊1,000円/1台
・電源:100円/1時間
・ゴミ処理:500円で可能
チェックイン:13:00~18:00
チェックアウト:翌日~10:00
アクセス:山口県阿武郡阿武町大字奈古2249
【四国】道の駅「たからだの里さいた」(香川県)
出典:道の駅「たからだの里さいた」
6つ目は四国・香川県にある道の駅「たからだの里さいた」。金刀比羅宮も近くにあるため、四国の寺社巡りをしたい人におすすめです。
【営業時間】
8:00~18:00(月曜休館、年末年始のお休み12/31~1/2)
アクセス:香川県三豊市財田町財田上180番地6
【九州】道の駅「あそ望の郷くぎの」(熊本県)
出典:熊本県公式観光サイト「道の駅 あそ望の郷くぎの」
7つ目は、熊本県の北東部・阿蘇山の南の麓に位置する道の駅「あそ望の郷くぎの」です。阿蘇五岳が一望できるだけでなく、無料のドッグランや水車小屋などを楽しめます。ただし、2023年7月時点で、3台分のスペースしかないため予約を忘れないようにしてくださいね。
【営業時間】
・ 物産館 9:00~17:00
・レストラン 10:00~17:00
・あか牛の館 9:00~17:00
・パークゴルフ場 9:00~17:00
・農産加工所 9:00~17:00
・観光案内所 8:30~17:00
営業時間は変わる可能性がありますので、直接対象店舗へお問い合わせください。
アクセス:阿蘇郡南阿蘇村大字久石2807番地
車中泊に必要な持ち物
車中泊に必要な持ち物
車中泊を安全で快適にするためには、準備が重要です。ここからは、車中泊に必要な持ち物をご紹介します。
寝具
車の中で快適に眠るために、寝具は必須です。寝袋またはシュラフ、マットレスや敷布団、毛布と枕は用意しましょう。寝袋をまだ持っていないという人は、まずは布団と毛布・枕だけでもOK。上級者になると、シートカバーやカスタマイズ用品を用意する人もいますよ。
衣類と寝間着
車内で快適に過ごせる衣類も用意しておきましょう。Tシャツ、パンツ、セーター、ジャケットなどです。寝る時にはジャージやパジャマなど普段着慣れている寝間着を着用すると良いですよ。ただし、トイレなどのために外に出る可能性もあるため、誰かに見られても恥ずかしくない服を選んでくださいね。
防寒具
車中泊をする場所によっては寒さが厳しいこともあります。エンジンをかけっぱなしにするわけにはいかないので、防寒対策もしっかりしておきましょう。帽子、手袋、厚手の靴下などがあると安心です。
食料と飲料
車中泊をする場所の近くにコンビニなどのお店があるとは限りません。ボトル入りの水やコーヒーなど、普段飲みなれているものは多めに持って行った方が良いでしょう。また缶詰、ナッツなど小腹が空いたときに食べられる食料もあると便利です。
照明用品
夜に移動することもあるため、照明用品も必須アイテム。車内用とトイレなど外を歩くとき用の最低2つは持っていきましょう。懐中電灯やヘッドランプには予備の乾電池も忘れずに!
ポータブル電源
快適な車中泊のためにはポータブル電源も持っていくことをおすすめします。ポータブル電源は充電式の電源で、さまざまな電化製品を使用することができます。特に人気のポータブル電源を2つ紹介します。
BLUETTI AC180
1つ目は、瞬間最大出力2,700WのBLUETTI AC180です。大容量なのに、わずか1時間強でフル充電が可能なので、急に出かけたいと思ったときにも重宝します。
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用し、1日1回の充放電と仮定すると、10年以上も使用可能です。
BLUETTI AC60
2つ目は小型ポータブル電源BLUETTI AC60です。防塵・防水機能付きなので、キャンプなどのアウトドアで活躍します。
本体サイズが290mm × 205mm × 234mm、約9.1kgと小さいため、車内でも場所を取りません。45db以下の静音モードを選択すれば、睡眠中も音に悩まされることはないでしょう。
車中泊をする際の注意点
最後に車中泊を楽しむための注意点を解説します。
マナーを守る
周囲の人に迷惑をかけないよう、マナーを守ることは大前提です。長時間のアイドリングをしない、ゴミは持ち帰る、夜中まで騒がないなど基本的なマナーを守りましょう。
安全面の考慮
車中泊は誰でも簡単にできるとはいえ、危険なこともあります。寝ている間は必ず施錠をする、脚の血行が悪くなると起こるエコノミー症候群に注意するなどして、安全で楽しく過ごしてくださいね。
防寒対策や暑さ対策をする
車中泊では、寝ている間はエンジンを切るのが基本です。そのため、夏は暑く冬は寒くなりがちです。エアコンをつけなくても快適に過ごせるよう、防寒対策や暑さ対策を忘れないようにしてください。
お気に入りの場所で車中泊を楽しもう!
車中泊を楽しめる場所や必要な持ち物などを解説しました。車中泊はテントを張ることなく、気軽にアウトドアを楽しめるアクティビティです。ただし、どこでも車中泊をして良いわけではなく、車中泊にはマナーもあります。
夜間はエンジンをかけることが難しいため、ポータブル電源があるとより車内で快適に過ごせます。
ぜひお気に入りの場所で車中泊を楽しんでくださいね!