給湯器は現代の生活に欠かせない設備ですが、電気給湯器には停電時に使えないなどの課題があります。本記事では、電気給湯器の特徴と課題を解説し解決策を提案します。いざというときに備えて準備しておきましょう。
給湯器とは?給湯器の種類と特徴を再確認
給湯器の役割は、水を加熱してお湯を供給することです。お湯を使う機会は、入浴やシャワー、洗面、食器洗いなど生活の隅々にまでわたります。給湯器の種類は様々ですが、主なものとしてガス給湯器、電気給湯器、エコキュートなどが挙げられます。主なシステムと特徴を以下の表にまとめました。
種類 |
熱源 |
システム |
特徴 |
ガス給湯器 |
ガス |
瞬間式 |
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石油給湯器 |
石油 |
貯湯式/瞬間式 |
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電気温水器 |
電気 |
貯湯式/瞬間式 |
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エコ給湯器 (エコキュート・エコジョーズなど) |
電気 |
貯湯式 |
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ハイブリッド給湯器 |
電気とガス |
貯湯式 |
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ガス給湯器はガスを熱源とし、電気給湯器は電気で水を温めます。エコキュートはヒートポンプを利用した省エネ性の高い給湯器です。環境省のホームページでは「エネルギー消費効率の高い給湯器への更新」を進めていてエコキュートなどが対象となっています。
電気給湯器の特徴
さまざまな給湯器がある中で、この記事では電気式の給湯器を詳しくみていきます。電気給湯器は、電気エネルギーを利用してお湯を沸かす給湯器です。ガス配管が不要で設置場所の自由度が高く、熱効率に優れています。しかし、停電時に使用できなくなることや、電気代がガス代に比べて高くなる傾向があるなどの課題・デメリットがあります。
- 電気エネルギーを利用してお湯を沸かす
- ガス配管が不要で設置場所の自由度が高い
- 電気ヒーターでお湯を直接加熱するため、熱効率が高い
- 停電時には使用できなくなる
- 電気代がガス代に比べて高くなる傾向がある
- 貯湯式の場合、貯湯タンクの容量が限られているため、一度に大量のお湯を使用すると湯切れが発生する可能性がある
電気給湯器 3つの課題と対処方法
電気給湯器は、私たちの日常生活に欠かせない設備ですが、「停電では使用できない、電気料金の負担」といった課題を抱えています。しかし、これらの問題に対処する方法があります。
電気給湯器 3つのデメリット
電気式の給湯器には大きく3つのデメリットがあります。
1.停電時に使用できない
電気給湯器は電力供給に依存しているため、停電が発生すると湯が出なくなります。災害時や停電の際には、お湯を使うことができなくなるのが大きな問題です。
2.電気料金の負担が大きい
電気給湯器は、電気を使ってお湯を沸かすため、電気代がかさみます。特に、家族が多かったり、お湯の使用量が多い家庭では、光熱費の負担が大きくなる傾向があります。電気料金の高騰も続いているので気になっている方も多いのではないでしょうか。
3.湯切れの可能性がある
電気給湯器は、貯湯タンクに蓄えたお湯を使用するため、一度に大量のお湯を使うと湯切れを起こすことがあります。追い焚き機能がある機種もありますが、お湯が出るまでに時間がかかるデメリットを抱えている製品もあります。
次の項で、3つの中でも深刻な被害を受ける可能性のある「停電時に使用できない」デメリットについて詳しくみてみましょう。「電気料金の負担が大きい」というデメリットに関しては「電気代の節約方法」をご覧いただくとヒントがたくさんあります。
電気給湯器は停電時に使用できない
電気給湯器は、私たちの日常生活に欠かせない設備ですが、実は使用する上でいくつかの課題があるのをご存知でしょうか。電気給湯器の最大のデメリットは、停電時に使えなくなることです。電気給湯器は電力供給に頼っているため、停電が発生すると湯が出なくなってしまいます。
例えば、2011年の東日本大震災では広範囲で長期間の停電が発生し、電気給湯器が使えなくなった家庭が多数ありました。大地震だけでなく、台風や大雨でも停電のリスクがあります。2019年の台風15号では、千葉県を中心に最大64万戸以上が停電し、完全復旧までに19日間もかかりました。電気給湯器を使う上では、これらのデメリットを考慮に入れておく必要があります。
2020年以降の大規模な停電
「そんなに停電が起きている?」とお思いでしょう。そこで、近年に起きた大規模停電をまとめてみました。
発生年月 |
地域 |
停電戸数 |
原因 |
2020年10月 |
九州電力 |
約41.1万戸 |
台風10号の影響 |
2020年12月 |
北海道・東北・北陸・関西電力 |
約2万戸 |
大雪の影響 |
2021年2月 |
東京電力・東北電力 |
約95万戸 |
福島県沖地震 |
2022年3月 |
東京電力・東北電力 |
約210万戸 |
福島県沖地震 |
2022年9月 |
九州電力 |
約24万戸 |
台風14号の影響 |
2022年9月 |
中部電力 |
約11.9万戸 |
台風15号の影響 |
2023年11月 |
沖縄電力 |
約11.8万戸 |
火力発電所トラブル |
2024年1月 |
北陸電力 |
約4.5万戸 |
令和6年能登半島地震 |
このように、自然災害だけでなく、発電所のトラブルによる大規模停電は各地で発生しています。いつ起こるかわからない停電に備え、日頃から準備しておくことが大切ですね。
どんな時も電気給湯器を使えるようにするには?
電気給湯器のデメリットを解消するには、太陽光発電や蓄電池、ポータブル電源などの代替エネルギーを活用することが非常に有効です。上手に使うことで、停電対策と電気代の節約を同時に実現できます。
例えば、ソーラーパネルで発電した電力を蓄電池に貯めておけば、停電時にその電力で電気給湯器を動かすことが可能です。停電の復旧までに時がかかったとしても、晴天であれば電気を作り出すことができます。代替エネルギーの活用は、電気給湯器の課題解決に向けた有望な選択肢の一つです。
給湯器とポータブル電源の組み合わせによって得られるメリット
電気給湯器とポータブル電源を組み合わせることで、停電時の利用可能性と電気代削減というメリットが得られます。ポータブル電源を使えば、停電時でも電気給湯器を動かすことができます。
停電時の利用可能性
停電時でも、ポータブル電源を使えば電気給湯器を利用できるのをご存知でしたか? ポータブル電源とは、電気を貯めておけるバッテリーにコンセントやUSBなどが搭載された製品のことです。ご存知なかった方は「ポタ電完全ガイド」をご覧になってください。どのように便利なのかわかりやすく説明しています。災害などで長期間の停電が起きた場合でも、ポータブル電源があれば、お湯を確保し続けられます。
ただし、給湯器の消費電力に合わせた製品を選ぶ必要があります。エコキュートなどの大型給湯器には、1000W以上の出力とそれを支える大容量のバッテリーを搭載したポータブル電源が必要になります。災害時の生活に欠かせない電気製品を動かすための強い味方になってくれるでしょう。
太陽光発電システムで電気代削減
ソーラーパネルを利用してポータブル電源を充電することで、電気給湯器の運用にかかる電気代を削減できます。ソーラーパネルで発電した電力は実質無料。この電力でポータブル電源を充電し、その電源で電気給湯器を動かせば、電気代がかからなくなります。
太陽から得られる電力は無尽蔵に近い上、環境にも優しいエネルギーです。ポータブル電源にこの電力を蓄えて活用すれば、電気給湯器の運用コストを大幅に下げられます。ベランダや庭など限られたスペースでも太陽光発電システムは導入できます。
BLUETTI AC200Lの特徴とメリット
電気給湯器を停電時でも使いたい方に、BLUETTIのポータブル電源がおすすめです。BLUETTI製品は大容量、高出力、高い安全性など、優れた特徴を備えているのが魅力。その中でも人気のモデルが「BLUETTI AC200L」です。2048Whの大容量と2000Wの高出力を実現しており、電気給湯器を十分に動かすことができます。さらに、リン酸鉄リチウムイオン電池を採用しているため、10年近い長寿命と高い安全性を持ちます。
将来的に太陽光発電システムを拡張できるように、バッテリー容量を最大8,192Whまで増やせます。電力リフト機能により3000Wまでの複数家電も使用可能。また、急速充電にも対応し、わずか1.5時間でフル充電が可能です。AC200LにはEPS機能も搭載。停電時にも家電を守ってくれます。業界最長の5年保証付きですので、安心して毎日使うことができます。
まとめ
電気給湯器は利便性が高い一方で、停電時の不便さや電気代の負担などの課題があります。これらの課題は、ポータブル電源と組み合わせることで解決できます。特にBLUETTIのポータブル電源は、大容量・高出力・高い安全性を備えており、電気給湯器との相性が抜群です。電気給湯器とポータブル電源の組み合わせで、より快適で経済的な生活を実現しましょう。