キャンプブームの波に乗り、数多くのアウトドアブランドが誕生しました。特に日本発祥のブランドは、独自の技術力を背景に、キャンプスタイルに大きな影響を与えています。本記事では、アウトドア市場の成長とポストコロナ時代のキャンプシーンを踏まえ、日本を代表するブランドの特色と魅力を深掘りしていきます。
アウトドア業界の最新トレンド
アウトドア業界のスケールや今後の成長、消費トレンドを簡単に解説いたします。
アウトドア市場の大きさは?
過去数年間にわたり、アウトドア市場は大きく成長をしてきました。特に、コロナ禍はアウトドア、特にキャンプへの関心を高める大きなきっかけとなりました。この期間を経て、キャンプへの関心は「第2次キャンプブーム」と称されるほどに高まり、市場は空前の盛り上がりを見せています。
確かに、コロナが収束した後、一部の新規キャンプ参加者(全体の6.0%中22.2%)はキャンプを止めたことが明らかになりました。しかし、全体としてはキャンプを楽しむ人々の数は依然として増加傾向にあり、市場は拡大を続けています。
ポストコロナ時代の成長余地は?
矢野経済研究所の調査によると、2022年度の国内アウトドア用品・施設・レンタル市場規模は約4,536億円に達しています。
さらに驚くべきことに、市場規模は2026年までには5274億円にまで成長すると予測されています。このデータから明らかなように、アウトドア市場はコロナ禍を経てもなお、強固な成長を続けており、今後もその勢いは衰えることがないと考えられます。
参考記事:アウトドア用品・施設・レンタル市場に関する調査を実施(2023年)
しかし、スノーピークが2023年12月期の連結決算において、2014年の東京証券取引所マザーズ市場への上場以来、初めての減収減益を記録しました。純利益は前年比で99.9%減の100万円という結果になりました。これは、注目すべきトピックであることは間違いありません。
参考記事:スノーピーク(新潟三条市)純利益99・9%減の100万円、上場以来初の減収減益・2023年12月期連結決算 アウトドア需要の減少響く(新潟日報)
アウトドアブランドに影響を与える消費者トレンド
アウトドア市場は、以前にも増してダイナミックな変化を見せています。特に、サステナビリティへの関心の高まりと、製品に対する個別のカスタマイズへの需要が顕著です。
消費者は製品の生産背景や素材に敏感になっており、環境に優しい製品を選ぶ傾向が強まっています。さらに、個人のライフスタイルや趣味嗜好が多様化するにつれ、自分だけのユニークな製品を求める傾向が強くなっています。
インスタグラムやその他のSNSの普及により、個人や小規模なブランドでも、自分たちのストーリーや価値観を共有し、強固なファンベースを築くことが可能になりました。アウトドアブランドの在り方が大きく変化したこの数年と言えるでしょう。
日本が誇るアウトドアブランドとは?
アウトドア市場の拡大と共に、日本の企業が国内外でその存在感を放っています。特にコロナ禍を機に、多くの人々が自然の中での活動に目を向けたことで、アウトドア市場はさらなる活況を見せました。
この期間、日本のアウトドアブランドは、技術力を活かして独自の試行錯誤と創意工夫を重ね、消費者の心を捉えるヒット商品を数多く生み出してきました。
それでは、この興奮と活力に満ちた市場で、どのように日本の技術力が光るのでしょうか?今から、革新性と品質の面で日本を代表するアウトドアブランドをいくつかご紹介します。
日本発のアウトドアブランドを紹介!
スノーピーク
特徴:新潟県三条市に本社を置くアウトドア製品の製造販売会社、アウトドア事業会社です。高品質なキャンプ用品で知られ、デザインと機能性の両方を追求。
代表製品:ラグジュアリーな「ランドロック」テント、革新的な「たき火台」。
エピソード:1958年 登山家の山井幸雄によって創業。自然との調和を大切にし、高品質なアウトドア体験を提供することに注力。東証プライムに上場し、日本のアウトドアブランドの代表格。
ユニフレーム
特徴:実用性と耐久性に優れたキャンプ用品を提供。
代表製品:効率的な「ツインバーナー」、多彩な使い方ができる「ファイアグリル」。
エピソード:1985年に新潟県燕市で設立。豊富なアウトドア経験を持つ創業者により、ユーザー目線で使い勝手の良い製品を開発。
キャプテンスタッグ
特徴:幅広いアウトドア製品を扱う、家族向けのブランド。鹿番長の名で親しまれている。
代表製品:初心者でも簡単に焚き火料理が楽しめる「ヘキサステンレスファイアグリル」、便利な「キャンプクッカーセット」。
エピソード:1976年に新潟県三条市を拠点とする家庭用品メーカー、パール金属株式会社のアウトドア部門として誕生。アウトドアを通じて家族の絆を深めることをコンセプトに、多様なニーズに応える製品を提供。
ベルモント
特徴:新潟県三条市の金属加工が得意なメーカー。釣り具からキャンプ用品まで、多様なアウトドアギアを提供。
代表製品:高品質な「チタン製クッカー」、便利な「釣り用具」。
エピソード:釣りとアウトドアへの情熱から誕生。実践的で耐久性の高い製品を追求。
モンベル
特徴:アウトドアアパレルで高い評価を受け、機能性と快適性を追求。
代表製品:「プラズマ1000ダウンジャケット」、耐久性の高い防水レイヤー「ストームクルーザー」。
エピソード:1975年に登山家 辰野勇によって創業。登山者のニーズに応える軽量で機能的な製品を提供。令和6年能登半島地震に寝袋やテントを大量に提供。災害への意識の強いブランド。
ファイントラック
特徴:神戸市を拠点とする日本のアウトドアブランド。高機能なウェアで注目される、山岳スキーなど技術志向のブランド。
代表製品:透湿性に優れた「エバーブレス」シリーズ、保温性の高い「ドラウトレイヤー」。
エピソード:アウトドアの過酷な環境下でも快適性を保つ革新的な技術を開発。
山と道
特徴:軽量で機能的なウェアを提供し、ハイカーに支持される。
代表製品:「山と道 MINI」、ポーラテック・アルファダイレクトを使用した最先端アクティブインサレーション「All-weather Alpha Jacket」。
エピソード:ハイカー 夏目彰氏の実体験から生まれたブランドで、機能性とスタイルを兼ね備えたウェア・ザックを提供。ULスタイルの代表的ブランド。
アライテント
特徴:高品質な日本製テントの製造で国内外から高い評価を得ている。
代表製品:頑丈で信頼性の高い「ドマドーム」シリーズ、軽量な「エアライズ」テント。
エピソード:厳しい自然条件下でも安心して使用できるテントを提供することに重点を置く。
DOD
特徴:個性的なデザインと高機能性を兼ね備えたキャンプ用品。ウサギマークが目印。
代表製品:多機能な「カンガルーテント」、快適な寝心地「ワイドキャンピングベッド」。
エピソード:アウトドアでの楽しさを追求し、ユニークな発想から生まれた製品が人気を博している。
SOTO
特徴:新富士バーナーとして、信頼性の高いストーブやクッキングギアで知られる。
代表製品:強力な火力のST310を代表とする「レギュレーターストーブ」、コンパクトな「ウィンドマスター」。
エピソード:キャンパーのニーズに応える革新的なストーブ技術を開発。
ナンガ
特徴:高品質なダウン製品で、寒冷地キャンプに最適。
代表製品:高い保温性の「UDD BAG」シリーズ、軽量な「オーロラダウンジャケット」。
エピソード:寒冷地でのキャンプや登山に最適な高品質なダウン製品を提供することに特化。
この他にも、ホームセンターやワークマン、100円均一ショップなど、従来のアウトドアメーカー以外の分野からの参入も見逃せません。これらの新参者は、手頃な価格とユニークな商品ラインナップで市場に新鮮な風を吹き込んでいます。
ワークマンのアウトドア製品に関しては、「ワークマンで実現するコスパ抜群のキャンプ:おすすめ製品と活用法」で解説しています。
アウトドア活動における新たな選択肢:ポータブル電源
キャンプブームはキャンプの在り方にも影響を与えました。
さらに注目すべきは、キャンプ場でも電気製品が一般的に使われるようになったことです。この変化の背後には、ポータブル電源の一般化と普及があります。
これまで電源の確保が必要だったため、使用できなかったドライヤーやその他の家電製品も、ポータブル電源があればどこでも使用可能に。
キャンプ初心者でも、もしものときは電気に頼れるようになりました。キャンプのハードルが下がったことで、多くの人が自然の中での時間をより快適に楽しめるようになったのです。
キャンプにピッタリのポータブル電源
BLUETTIでは、キャンプに適した製品が多数ありますが、その中でも「BLUETTI AC180」を紹介します。
AC180は、1,152Whの大容量と1,800Wの定格出力を持ち、コンセントと同じように使えます。持ち運びに便利なデザインのおかげで、車内でも家庭でも簡単に移動できます。
- バッテリー容量:1,152Wh
- 定格出力:1,800W
- サイズ:340 mm x 247 mm x 317 mm
- 重さ:17kg
- 充電方法:ACコンセント、ソーラーパネル、シガーソケット
- 充電効率:高速充電で0%から80%まで約45分
- 安全性:高品質リン酸鉄リチウムイオンバッテリー、3,500回以上の充放電サイクル
- 保証:5年間