「キャンプギアってなんのこと?」
「キャンプギアはキャンプ用品と違うの?」
「キャンプギアはどのメーカーの製品?」
そんなことを思ったことはありませんか?
「キャンプギア」は、単にキャンプで使う道具の総称で、「ギア」なんてちょっと恰好よく言っている感じがしますが、実は英語の「Gear」には「道具」という意味があるので、別に恰好よくもないんですね。
英語では「Camping Gear」(キャンピングギア)といいます。
キャンプ用品とか、キャンプアイテムなどの言葉と同様に、キャンプで使う道具という意味で使えばOKです。
今回は、キャンプ初心者向けに「これだけは揃えておこう」という基本のキャンプギアを紹介します。
初心者向けの基本のキャンプギア
キャンプって何を持って行ったらいいのだろう?
これだけは外せない!というキャンプギアはなに?
キャンプ初心者のうちは、誰でも分からないことだらけで、キャンプギアは何を購入すればよいのかよくわかりませんよね。
キャンプ歴20年の筆者が、「これだけは必要」と厳選した『基本のキャンプギア』を紹介しますので、もし良かったら参考にしてみてください。
基本のキャンプギア-1:寝袋とマット
筆者は、『快適に眠れたらそのキャンプは概ね成功』と考えているので、就寝時のアイテムは基本中の基本と考えています。
そういう意味で最低限必要なのは「寝袋」と「マット」です。
キャンプは基本的に地面に横になって眠るので、地面の凹凸や、冷たさを身体に伝えないための「マット」と、寒さから身を守る「寝袋(シュラフ、スリーピングバッグ)」は絶対に必用なアイテムと言えます。
マットは、携帯性を考えて空気を注入して膨らませる「エアマット」か、ウレタンと空気で身体を支える「インフレーターマット」がおすすめです。厚さは5cm~8cm程度が収納時の携帯性と実用性とがバランスする厚さではないかと思います。
寝袋は、春~秋まで使える「3シーズン用」と、真冬の厳寒期に使用する「冬用」がありますが、真冬にはキャンプなんてしない…と言う方は「3シーズン」、真冬にもキャンプをする方は「冬用」を別途用意して使い分けるとよいでしょう。
最低限マットと寝袋があれば就寝できますが、さらに寝心地を改善するなら「コット(簡易ベッド)」や、「枕」「毛布」や「インナーシュラフ(※)」などがあれば、より快適に就寝できます。
※「インナーシュラフ」は寝袋の中に入れて使うシートを指し、肌触りの良い素材でできていて寝汗によるベタつきを軽減、暖かさをより保ちやすくします。
【車中泊キャンプについて】 余談ですが、キャンプサイトまで車両を横付けできるオートキャンプ場の場合の就寝場所は、テントだけではなく車内に就寝する車中泊キャンプも可能です。 よく誤解があるのですが、エンジンを停止した車内は外気より暖かいわけではありません。エンジンが完全に冷えてしまうと車内温度は外気とほぼ同じまで下がりますので、車内泊だからと防寒を割り引いて考えるのは危険です。テント泊と同等の防寒対策をするようにしてください。 |
基本のキャンプギア-2:テント・タープ
次に必要なギアは「テント」および「タープ」です。雨風を凌いで、強い日差しから身を守ります。
筆者は快眠できればキャンプは概ね成功と考えていますが、快眠するにはマットや寝袋だけよりも、雨風を防げるテントやタープがあった方がより快適に眠ることができます。車中泊キャンプの場合でも、カーサイドタープを設置することで快適性がアップします。
また、強い日差しに当たり続けると、熱中症など体調悪化も懸念されますので、日陰をつくっておくことは非常に重要です。
基本のキャンプギア-3:ウォータージャグ
ウォータージャグとは、水を持ち運びできる容器のことで、キャンプギアとしては、持ち運びのためのハンドルや、立てて置くための足、水をそそぐ蛇口などがついたものを指します。
キャンプ時には水は必需品です。飲料はもちろん、手や道具・食器などを洗ったり、怪我した際に傷口を洗ったり、熱中症の際には身体を冷やす役割も担います。
ポリタンクのようなハードタイプと、小さく折りたたんで収納しやすいソフトタイプがありますが、いずれにも長所がありどちらが優れているとは言えません。オートキャンプの場合には大容量のハードタイプが向いています。
また、注ぎ口が大きく、蓋や蛇口が外せるタイプは洗浄・消毒がしやすいので、メンテナンスのことも考えて製品を選んでください。また、飲料・料理用とそれ以外を分けるとさらに良いでしょう。
基本のキャンプギア-4:ランタン
街灯などない自然界の中でのキャンプでは、日が落ちれば真っ暗になってしまうので「灯り」も必需品です。
ランタンとは、炎の燃焼や電球の光で周囲を明るく照らすランプのうち、持ち運びや吊り下げ用の持ち手が付いたものを特に「ランタン」と呼びます。
ガスやホワイトガソリンを燃焼させるタイプは、灯りが風に揺らいで雰囲気抜群ですが、取扱いに慣れやコツが必要で、使用後のメンテナンスも欠かせません。初心者は扱いが簡単で手入れもほとんど必要ないLEDランタンがおすすめです。
LEDランタンは、充電式、乾電池式があります。充電式はソーラーパネルがあれば太陽光発電で現地で充電が可能ですが、乾電池式はコンビニなど入手が容易と言うメリットもあります。
【一酸化炭素中毒に要注意】 |
基本のキャンプギア-5:ライター・マッチ
意外に忘れて困るアイテムが、火を起こす際に必要な「ライター」あるいは「マッチ」です。
自然界の石などを打ちつけて火花を飛ばし木くずや枯れ枝に火種を作るような火起こしはイベントとして楽しむべきで、それだけを火起こしの方法として考えてはなりません。
緊急に火を起こす必要がある場合もあるので、かならずライターやマッチなど容易に着火できる道具を用意すべきです。
あった方がいいキャンプギア
必需品ではないけれど、あった方がいいキャンプギアもご紹介しておきます。
・椅子とテーブル…リラックスして休憩や食事ができます。
・クーラーボックス…食品や飲料を保存します。特に暑い時期は食品保存に欠かせません。
・焚き火台、BBQコンロ
地面に直に焚き火をしてはなりません。焚き火をする場合には、必ず焚き火台やBBQコンロを使って自然界へのインパクトを最小限にすべきです。
・クッカー、調理器具、調味料、食器、カトラリー
キャンプで食事を作る場合には、炊飯や煮炊きなど複数の用途で使えるマルチクッカーや、スキレットやメスティン、菜箸、トングなどの調理器具や、味付けのための調味料が必要です。
また食事を摂る際の食器やカトラリー(箸やスプーン・フォークなど)も食事を作るのであれば必需品となります。
また意外と忘れやすいのが、缶切りや栓抜きです。キャンプ道具の中にマルチツールを1つ忍ばせておくとよいでしょう。
食事作りはキャンプ時の楽しみの一つでもありますが、キャンプ中に最も手間と時間がかかる作業でもあります。 自然を楽しんだり、釣りやバードウォッチングなどの趣味に没頭することを優先するなら、いっそ食事作りは止めて、パンやおにぎりを買ってゆく、カップ麺で済ませるといった選択も「あり」です。 その場合には調理器具や調味料は不要、食器・カトラリーも最小限で済ませられます。 |
オートキャンプならポータブル電源と加熱系家電がおすすめ
予定しているキャンプがクルマで荷物を運ぶ「オートキャンプ」であれば、ポータブル電源と加熱系の家電を検討してみてはいかがでしょう。
筆者はオートキャンプの際に、ポータブル電源と電子レンジ、電気ケトルを持参しています。
食事作りの際に焚き火や炭火での調理が手間と時間がかかってしまう作業、例えばジャガイモ等の根菜類に火を通すのは、電子レンジなら数分で完了する作業です。
キャンプは手間をかけることが重要と考える向きもありますが、筆者は「抜ける手」は抜いて効率よく作業を済ませ、のんびりできる時間をできるだけ多く取りたいので、キャンプ時でもポータブル電源と家電は手放せません。
BLUETTI AC70は、容量768Whと定格出力1,000Wを持つ携帯性に優れたコンパクトボディのポータブル電源です。筆者の実体験で言えば、AC70は、1泊のオートキャンプに最適なポータブル電源です。
初心者向けのおすすめキャンプギアまとめ
「最低限必要なキャンプギアはわかったけど、どこで買うのが正解なの?」
と感じている方も少なくないでしょう。
というのも、昨今はマグカップ1つで数千円、焚き火台で1万円超などと高額なキャンプギアが飛ぶように売れ、SNSでは商品見本市のような「映えキャンプ」の様子が華やかに紹介されてきました。
本来のキャンプの姿からかけ離れた「見せるキャンプブーム」が起きていたのは事実です。そんな中で、
・安い道具をつかっていたら馬鹿にされるのではないか
・有名ブランドのキャンプギアでなければ恥ずかしい
と感じてしまう方もいるのではないでしょうか。でもそんなことを心配する必要はありません。
道具の価値は価格ではないですし、ましてやブランドでもありません。重要なのは、使う人にとって使いやすいかどうかの1点です。安くても使いやすい道具を見つけたら、それは恥じるべきことではなく『誇るべきこと』だと考えますがいかがでしょうか。
実際、筆者のキャンプ道具の多くは100円均一の製品です。もちろん、中には100均の品質では満足できないものもあるので、そういうものはある程度の対価を支払う必要はありますが、100均の製品でも全く問題にならないものも数多く存在します。
逆に言えば、最初は100均やディカウントストアなどで安い道具を使ってみて、「これはもう少し高品質な製品が欲しい」と思ったものだけを買い替えるという方法もありだと思います。
道具にお金をかけすぎてお小遣い不足となり、キャンプに出かける回数が減ったり、遠出できなくなるのでは本末転倒というものです。